ニュージーランド紀行(5) ミルフォードサウンド・クルージング(前半)

今回はミルフォードサウンド・クルージングです。

画像は全部で18枚ありますが、9枚を前半、残り9枚を後半として分割しました。曇天の色彩のパッとしない画像ばかり、大部分は腕が原因ですが晴れていればと腕を棚の上にあげたくなるのも人情でしょうか。
さて、ミルフォードサウンドはフィヨルドランド国立公園にある数多くのフィヨルドのひとつで一番最後に発見されたものだそうで、氷河に削られたU字谷がタスマン海に沈んで出来た入江で、海から直接立ち上がった急峻な崖と山、その崖から海面に落下する落差百数十mにも及ぶ数々の滝、アザラシやイルカなどの海洋生物と深い水深がつくる濃く深い緑青色の海などが見所です。
私たちが乗った船は赤色の双胴船で名前は”プライド・オブ・ミルフォード(PRIDE OF MILFORD)”号です。1階と2階が乗客室、一階の船首と船尾それと3階が展望デッキ、船長室は2階の船首にあり、クルージング所用時間は1時間45分でした。
出港は午後1時30分、まだ上空には晴れ間が見えます。出港後30分間が頼んでおいた昼食ビュッフェタイムです。

下はニュージーランドで買った地図をD70+60mmマイクロで接写したものですが、60mmマクロはシャープな写りで花を撮る時のお気に入りのレンズです。地図の接写もとてもシャープですね。さてこの地図はフォードサウンド・クルージングの航路図です。船着き場を出航後、船は南岸にそってタスマン海へと向かい、タスマン海を臨むデールポイントで右回りに旋回し折り返して、北岸沿いに進み再び船着き場へ戻ります。有名な見所は、マイターピーク、スターリング滝などです。

食事を終えて3階デッキに出てみると、もう、右手前方にスターリング滝、左手の黒い崖はカッパーポイントのようです。旅行案内書などを読み返してみると出航してからの30分がミルフォードサウンドの一番の見所なんだそうです。うかうかとビールを飲み、白身魚のフライが美味しいとおかわりしている間に見所を過ぎてしまいました。
もっとしっかり下調べしておくべきでした。

3階デッキに出ると、そこはは何かに捕まらないと立っていられないほど強い風が吹いていました。然し入り江に入ると風も弱まりちょっと余裕で写真も撮れます。船は写真左手の方向に進んでいます。向い岸のスターリング滝が丁度見頃です。

左手はマイターピークの絶壁です。しかし1600mも上にある頂上はこんな近くからは見えません。出航直後が絶好の写真ポイントだったのだそうです。(涙)

出航後45分、カッパーポイントを通り過ぎました。ここは昔銅が採れたのでこの名前がついたのでそうですが、こんな隣が海の急な斜面でどうやって掘っていたのでしょうか?

3分後、船はフェアリー滝の直ぐ傍まで近づき、頭の真上から落ちてくる滝を見上げます。
下の写真は、ゆっくりと滝を離れていく時に撮ったものですが、ここは入江の中で風も穏やか、先程まで手摺りにつかまったり物陰に隠れていた乗客の誰もがリラックスしています。
その一枚下の写真は、折り返しを過ぎて帰る途中反対側から眺めてフェアリー滝、私達の後から出航した観光船が写っています。一寸古めですが、船で一夜を明かすナイトクルーズにも使われる船で、ここミルフォードサウンドでは一番の豪華船のようです。


さて、出港から1時間経ち、タスマン海への出口 折り返し点に近づいてきました。相変わらず風の強い3階デッキで頑張っていたのですが、そろそろ疲れてきました。下の写真は船室に降りる前に船尾から撮ったミルフォードサウンドの眺めです。

船室へ降りた私は、直ぐさまビールを買い、船首付近の座席にすわり、ゆったりと目の前の景色を見ていました。
タスマン海への出口、デールポイントへ近づいた途端 海が開けたのでまた風が一段と強くなり船のピッチングも大きくなりました。その時でした、なんと若い男性の乗客が船首で、船のピッチングにあわせ、トランポリン宜しくどんどん高くジャンプをはじめたのです。両腕を上に振り上げ、仲間に向かってはしゃいだ声をあげながらいつの間にかデッキの手摺りより高く跳んでいます。おいおい危ないじゃないかと思っていたのですが....2階は船長室です。船長室の真ん前で跳ぶなんて、 この人船長さんにこっぴどく怒られていましたっけ。
そして、下の一枚は上の写真から12分後 折り返し点を過ぎ、帰り始めに船首から撮った一枚ですが、上の写真と同じ景色が写っています。
帰りの航海は追い風、往きの凄まじい風とうってかわり 穏やかな航海でした。そのせいでもないでしょうが、気分がゆったりとした私は、なんと、タスマン海への出口の写真を一枚も撮っていませんでした。ゆったりとしたと言うより、まあ、なんて間が抜けているのでしょうか。

と、ここで中途半端ですが前半の終わりです。船着き場ではそうでもなかったのですが、兎に角凄まじい風でした。曇り空が白飛びしないように随分とアンダーに撮ったので、雲の様子はそこそこ再現出来たように思います。が、引き替えに色彩が濁ってしまって.....。

地図はD70と60mm/F2.8,写真1-2がD700と24-85/F3.5-4.5、写真5と7がD200とシグマシグマ18-200mm/F3.5-6.3、残り5枚はD700と18-35/F3.5-4.5。