2月の初めのことで、もう二月以上も前、神奈川県大和市の「泉の森公園」にサンヨン+1.4xテレコンを付けたD200を片手に出掛けました。狙いはブログ「slow life」のオーナーharadaさんがその前の週にゲットしたカワセミです。この公園は私の家からの方が遙かに近いのに、よそ者のharadaさんが初めて訪れなんと幸運にもカワセミに遭遇したのです。負けてはいられません。
さて、公園に到着し、水車小屋前の広場にでると、大砲軍団が....。(私は大砲軍団が苦手です、あの大きな大砲のようなレンズに圧倒され、みみっちいレンズしか持たない私は、悲しいことについつい逃げ腰になるのを何度となく経験しているのです)
ところで獲物はと言うと、ミソサザイが出るのだそうです。軍団が扇形に取り囲んだ前にはミソサザイが現れる、苔生した枯れ木の舞台がしつらえてありました。何故かこの日私は逃げ出しもせず仲間に加わり、早速待機開始です。然し、なかなか舞台に姿を現しません。
1.やっと姿をみせたミソサザイ待っている間に初めて出会う野鳥に何回か遭遇し私は喜んでシャッターを切っていましたが、大砲軍団は見向きもしませんでした。そうこうして待っているうちに、ミソサザイが姿を現しました。思ったよりずっと小さな鳥でした。
チョコっと姿を見せたかと思うとあっという間に木の後ろに隠れてしまいます。かなり臆病な鳥のようです。3-4回舞台に姿を見せ、合計時間はものの一分もあったでしょうか、大砲軍団の溜息とともにミソサザイはまたどこかにいってしまいました。
今度は、舞台左端の木の下にもぐりこんでいます。どうも先程現れたものと同じ個体のようです。
大砲軍団からは途中の石が邪魔になり死角、筒先を舞台中央に向けたまま唸っています。ここはサンヨンの機動力の勝ちです、さっさと邪魔な石を避け更に左側に移動してシャッターを押します。
然しまだまだ遠慮していたので大きくは写せません。大きく写すには舞台に近づかなくてはなりません。さあ、ここは受験生時代に培った「傾向と対策」を応用しなくてはなりません。どうも、ミソサザイは舞台左手から現れて右手方向に移動した後舞台裏に隠れるケースが多いようです。左手には小川が流れていて舞台には近づけません。中央には大砲軍団が分厚い陣を構えています。右袖はと言うと木々を剪定した枝がうずたかく積み上げられています。果てさてどうしたものでしょう。
3.枝の上でポーズをとるミソサザイと、また大砲軍団が緊張してシャッターを切り始めました。ミソサザイが舞台左手から現れたのです。私も近づくミソサザイを狙ってはどんどんシャッターを押します。 そうです、私は前もってもっとミソサザイに近づけるように舞台右袖の積み上げられた枝の向う側に移動済みだったのです。大砲軍団からは枝が私の姿を遮っていて彼らの邪魔にはなりません。
場所をかえたお陰でかなり大きく撮れました。
なんて、実は上の写真はトリミングしてあります。実際は右の写真と同じ縦位置の写真で反対を向いていますがミソサザイはこの大きさです。
細い嘴、地味な味噌を思わせる羽の色、尻尾を上げて歩くのが特徴のスズメより随分と小さなこの野鳥は、図鑑によると夏の間は山で暮らし、冬になると平地に降りてくるものがあるとのことで、このミソサザイは山から移動してきたようです。
樹木が茂った暗い場所を好むとのことなので、普段食べているクモや昆虫の少ないこの季節、舞台に撒かれた餌に目がくらんで大砲軍団が扇形にとり囲んだ明るい舞台に出てきたものの、どうもかってが違うのでしょう全く落ち着きがありません。
そして、ミソサザイは尻尾を上げたままチョンチョンと跳ねながら次第次第にこちらに近づいてきました。作戦成功のようです。
でも、あらららら 餌でも見つけたんでしょうか、大砲軍団が居る方向にわき目も振らずに突進。
そして、これがこの日撮った最後のミソサザイです。落ち着き無くチョンチョンと跳ねながら移動するのですが、時々尻尾をピンと立て遠くを見るような目付きのこのポーズで立ち止まります。故郷の森を思い出しているのでしょうか。
この後右側の茂みの中に姿を隠してしまいました。一ヶ月ほどしてまたここを訪ねたのですが、ミソサザイはもう山に帰ったのでしょうか大砲軍団の狙いはマヒワに変わっていました。
そうでした、実はこの日は1.4xテレコンおろしたて2日目だったのです。前日にはゴミの無い爽やかな写真を撮ろうとD200のCCDクリーニングも済ませ意気揚々と鳥さんを撮ろうとはりきっていたのでした。とんとんさんのブログで知ったヒョウキン者のヤマガラ、haradaさんのブログで知ったアオジとシジュウカラ、のりさんに名前を教えて貰ったソウシチョウなどなど初めて出会う野鳥の姿に心をときめかしながらシャッターを切った一日でした。ところでカワセミはと言うと全くの空振りでした。そう、楽しみは後に取っておくものです。
7.帰りがけの道で見かけた紅梅おまけの一枚は帰りがけの道でみかけた紅梅です。春間近の夕暮れすっかり傾いた夕陽の残照に映える紅梅がとても印象的でした。(今週の一枚でHPのトップを飾ったものの再掲です)
全てD200、AFS300F4+1.4xテレコン。3枚目のみトリミング、他はノートリミング。サンヨン+1.4xテレコンとても良いです。