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ピン甘日誌 - 2
 ■ 夜桜 4月8日
夜桜山桜

花粉症がひどいので、会社への往復以外はなるべく外に出ないようにしている。先々週の金曜日に何時かは来るだろうと覚悟はしていたものの、一日中鼻水が出っぱなしになったのがかわきりで、ティッシュ一箱を一日で空にした日がもう3日もあった。ところが桜が突然のように満開になった。

4月になっても気温が低く開花予想も日延べを繰り返していたが、今週に入って一挙に昼間は20度を越す暖かな日が続き、開花からたった4日で満開になり、週末を逃したら桜の写真は来年までお預けの様相となった。D70で桜を撮ってみたい、そこで花粉の少ない夜を狙って近所の桜を撮りにマスク姿で出かけた分けである。

夜桜の撮影ではあるが近所にはライトアップされた桜が有る分けではないし、大光量の外付けフラッシュを持っている訳でもない。必然的に、街灯に照らされたえだ先の花を三脚に載せた望遠でアップで狙う構図が多くなる。シャッター速度が非常に遅いのに、あいにく風が強く花びらが小刻みに揺れているのがファインダーではっきり判る。被写体ぶれのカットばかりになること請け合いだ。

風の合間を縫い、花びらの揺れが止まる瞬間を狙って何回かシャッターを切っていた時だった。突然「こんなに暗いのに写るんですか」と声を掛けられた。声の方向に顔を向けると、声音でも判ったが典型的な中年のおばさんが道の向こう側からこちらを見ている。街灯の真下で、頭上のわずかにライトアップされた桜の小枝にカメラを向けている姿に不審を抱いたのだろうか。

「イヤー、ちゃんと写るか良く判らないんですよ」と正直に答えると、「よくまー、そんな僅かな桜で満足出来るんですかネー」と独り言のように言い置いておばさんはすたすたと歩き去っていった。確かに、私がカメラを向けている街灯の光を浴びている桜は小振りだが、時折走り去る車のヘッドライトに照らされ闇の中に薄いピンク色に浮かびあがる隣の桜は一際目立つ大木で満開の花が見事だった。

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