オニユリは梅雨が明ける頃に咲き始めるオレンジ色が鮮やかな、丈が高いユリの花だ。
近くに寄って花びらをよく見ると、花びらは光沢のあるオレンジ色で黒い斑点が沢山ついている。英語の呼び名はタイガーリリーと言うそうだ。虎は黒と黄色の縞々模様で、黒い斑点があるのは豹(レオパード)のはずだが?区別がハッキリしていなかったその昔、虎と豹を間違えたのだろうか。
多くのユリは清楚だったり、華やかな雰囲気をもっているが、オニユリのオレンジと黒斑の花弁は確かに猛々しい雰囲気を放っていないこともない。
花弁が大きく反り返り輪になり、シベが大きく飛び出した花も前ボケを入れるとなにか和らいだ表情になる。
雄蕊には暗褐色の花粉が柔らかく積もっていて、少しの風でもはらはらと舞い散っているようだ。そう言えば、誰だったのだろうか、服についたユリの花粉は染み抜きが難しいと聞いたことがある。
オレンジ色の鬼百合は、暑い夏の到来を告げるように、梅雨明け頃に咲き始める。