久し振り、と言っても昨年末から4ヶ月しか経っていないが、山口の我が家に帰省した。新横浜を午前11時に発って、午後4時過ぎには調子がおかしくなったパソコンの前に座り、なんとか元に戻せないかと起動画面を熱心に覗き込んでいた。
700系「のぞみ」と「こだま」を乗り継いで約1000kmの距離を5時間の旅、懐具合と体力さえ問題なければ週末帰宅の月曜出社もなんとかなりそうではあるが、残念ながら懐具合はままならないし、体力も最近大分自信がぐらついてきている。
ところで、パソコンの不具合は、さんざんいじくり廻したあげく何のことは無い、マウスとキーボードの接続がテレコになったいただけと判った。
原因が判れば、何回起動をやり直しても「ポインティングデバイスが接続されていません」の表示が出て、キーボードが何も受け付けなかったのも何の不思議も無かった訳で、どうも最近「トホホ」の神様に魅入られているようで、本当に情けない限りではある。家族には誰もパソコンの接続を変えるような気の利いた人間はいないのに、思わず「誰がやったんだ」と唸ってしまった。
さて、本題の「空が広くなった」であるが、留守にしている間に狭い庭の空に繁茂していた庭木の大枝をのこぎりでハシゴの不安定な足場に少々不安を憶えながらながらやっとの思いで整理して手に入れた「空の広さ」のことで、自信が無かった体力に無理強いをしたせいか少々腰まで痛めてしまった。
然し、喘ぎながらではあったけれど、手に入れた空の広さと明るさは庭を明るくしてくれただけでなく、気持ちまで軽く明るくしてくれるようだ。花桃のさっぱりした枝の向うに広がる5月の青空、白い雲とそよ風。どうも、狭い庭にとっては庭木の手入れは景観を保つと言うより、枝葉に遮られていた暖かい陽光を隅々まで導き入れ、庭を明るくする意味合いの方遙かに大きいようだ。
こんなことを家内に話でもしたらまだまだ伸び放題の他の庭木を何とかするように厳命が下りそうで怖いので、しばらくは一人で空の広さを楽しんでいることにしよう。